34回目の学びは、究極のテーマ『死』について

 医療者とがん患者さん 21名で開催しました。


ゲストレクチャーは、グリーフケア特級アドバイザーの山崎純子さん(乳がん)による

『グリーフ・悲嘆について〜悲しみと共に生きる』

山崎さんは、息子さんをバイク事故で亡くされたあと、乳がんに罹患されました。その体験からグリーフケアを学ばれ、遺族の心に寄り添う活動をしておられます。

どこまでも深く、広がりのあるお話を伺いました

・死別のショックから立ち直るまで、データによると4年半かかる。
その後も、命日病、記念日反応、怒りなどの感情が天秤のように揺れ動きながらやってくる

・涙なくして故人を語れるようになるのが回復の兆し。
心は戻らない「新しい自分を生きる」

・親との別れは過去を失い、
配偶者との別れは現在を失い、
子どもとの別れは未来を失う

最後の
「遺されたものがどう生きるかで、亡くなった人の生命も輝けることを知った。それこそが悲しみと共に生きること」
という結びは、この先、何度も思い出したい言葉となりました


大勢の患者さんを看取った経験のある押川 勝太郎先生のレクチャー は、

『遺族ケアガイドラインに基づいて 遺族になる前後にやれることを探す』


人生のイベントでストレス強度1位は「配偶者の死/100」
ちなみに2位は「離婚/73」

・遺族は、亡くなった家族の治療方針について後悔や、医師への怒りを持つことが少なくない

・周囲にいる人たちは、遺族を何とかしたいと考え、言葉を掛けたり援助をする。
しかし遺族ケアの知識がないままだとその8割は「役に立たない援助」になり、
かえって遺族をつらくさせる

押川先生は、

「遺族にかける適切な言葉が見つからない時には、正直に、今は言葉がありません、と伝えるのが良い」

そして、

「人生の別れはつらくても、その苦痛や悲しみを緩和する対処法を事前に備えておくことが『防災』になる」

と教えて下さいました


1ヶ月に2回、開催しています

医療者の方も、患者さんも、ぜひお気軽にいらして下さい

がんここ