医師・看護師・薬剤師などの医療者、がん患者とそのご家族 30名が集い、開催しました。


今回のテーマは、皆の関心が高い『痛み』。
がん患者はどうやって強い痛みをコントロールすればいいのか。

結論は、

・恐れずに、早い段階から麻薬を使用して、痛みに支配されない自由な人生を送ること。

がんと診断されると麻薬の処方がOKになりますが、
患者のほとんどが、麻薬=麻薬中毒のイメージを強く持ち「ダメ、ぜったい!」と思い込みがち。

「手術の時に麻酔を打たずにいられますか❓耐えられますか❓」と押川 勝太郎先生。

「麻薬を使わないのは、麻酔を使わずに手術をするのと同じですよ」

押川先生からは納得のご説明がバンバン。
・麻薬の「麻」は麻酔の「麻」と同じ。強い痛みをおさえる。
・「麻薬」ではなく「医療用麻薬」と表現するべき。麻薬ということばに誤解がある。

こういうわかりやすい説明やことばがあるだけで、まったく印象が変わりますねぇ。

・麻薬は、まだ心の余裕がある時から使うべき。早い段階から感触をつかんでおく。使える武器を持っておくこと。
・患者さんが「麻薬を使うとこんなに痛みがなくなるんだ❗️」とびっくりして「こんなことなら、もっと早く使えば良かった」と言う方が多い。
・強い痛みと麻薬の成分が拮抗し、打ち消し合うので「麻薬依存」にはならない。依存は、苦痛がないのに合成麻薬を使用した健常者におきる。

ミニレクチャーでは、
「痛みにたえるため、常に歯を食いしばっていた患者さんのことが忘れられない」と、がん専門の薬剤師・松原 重征先生。

「痛みの評価~伝え方のコツ、聞き取り方のコツを学ぼう」をわかりやすくレクチャーしてくれました。

・痛みは人それぞれ。耐えられない激痛を「10」とすると今の痛みは「5」「2」など数値で表すと伝わりやすい。
・痛みがどう変化していくか、その「推移」にも注目すること。波のように痛みが来るのか、ドンと痛んでそのあと収まり、またドンとやって来るのか、etc.

チームを分けたディスカッションでも、「麻薬のイメージ」「痛みのコントロール」の体験や話題が満載でした。

学会や専門書が扱わないがんの知識と実務を学べる『がんここ』どうぞお気軽にご参加下さい
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