皆さまはじめまして。論文を読むのが趣味のリサーチャー・実験心理学者のハルマキです。
私は30代、広島大学大学院総合科学研究科で心理学博士号を取得。実験心理学の研究者になりました。
認定心理士です。

さて、『セルフレジリエンス™』は、私の親分(!)であるその井さんが作った造語です。

ことばの元となる「レジリエンス」ですが、これは物理学の用語。
「回復力」や「しなやかな弾性」を意味する英語です。

ボールはへこんでも元に戻りますよね。しなやかに回復する。これが物理学でいう「レジリエンス」です。

その次に、心理学でも「レジリエンス」が使われるようになりました。難病や災害、虐待などの逆境の中でも、比較的早く立ち直れる人とそうでない人がいますよね?

「ストレスから立ち直るための能力ってなんだろう?」というギモンから、レジリエンスが研究されました。 私が気掛かりなのは、この「レジリエンス」の使い方。
論文だけではなくレジリエンスに関する世界中のサイトを見たのですが、本来の「しなやかな強さ」ではなく「無敵な強さ」をアピールしているものが散見されました。

レジリエンス自体は非常に良い能力ですが、強さの意味を「無敵」の意味だと誤解していたら、かえって自分を傷つけることにもなります。

人の死に触れると、非常にストレスフルになります。そうなると、どうしても心が折れたり、精神的にしんどくなる。
その時、
「自分は学んだことをきちんと活かせなかったに違いない」
「自分はレジリエンスが低いんだ」
と自分を責めないで欲しい
のです。

ぜひ、ゆるやかでしなやかな気持ちで学んでいただけますように。