2020-06-26
テーマ:がんと介護

初めてがんを宣告されてから6年。
去年まで5年もの間、「がん患者会」のたぐいには近寄らず、それどころか思いっきり避けて生きてまいりました。

なぜか。
「患者会に入ると、お葬式の連絡がしょっちゅう来るんだよ」
そんな話を聞かされたから。
げ~っ。やだよ、そんなの。

その後、「患者会に入ったら仲間ができていいですよ」 というアドバイスを数人からいただきました。
病院の中にある「がん相談支援センター」の優しいカウンセラーのお姉さんや、facebookで知り合ったドクターなどなどから。

「はい」と返事はするけど 「絶対にやだもんね~」と、心の中で舌?を出してきた。

こんなふうにひねくれていたので、がん患者さんの誰とも交わらず、ひとりで闘病生活を続けてきたのですが、
去年、たくさんのがん仲間と知り合うチャンスを得て、ガラリと考えが変わってしまった。

それどころか、
常に付きまとう再発や転移の不安、治療の苦しみを共有できる友を持てたことは、わたしの生きるチカラになってしまった。
ガラリ。

きっかけはこれ。
「キャンサーネットジャパン」というがん患者支援NPOが主催するプロジェクト 『Over Cancer Together 【がんを共にのりこえよう】 』 のセミナーPRを見たから。

ふと思い立ち、応募してみました。
なぜか。
このセミナーのコンセプトに、

  • キャンサーサバイバーが、自身の体験を発信する活動をする
  • 「あなたの声が社会を動かす」

とあったから。

当時、わたしのように「自分のがん」と「親の介護」の2つを同時に体験しているダブルダメージ人間がどこにも見当たらなかったんですね。
Webでいくら探しても情報にヒットしない。

がんを抱えながら親の介護をしている子どもって、どこかに、確かにいるはずなのに。
なんで情報がないんだろう。


ま、心に余裕がないから情報発信なんかできないんだろうな。。
そう思い、それならこのセミナーに参加して、勉強して、わたしがやってみようかなと。
弱~いスイッチが入ったんですね。

ちょうど、寝たきりになった父の容態が安定してきたし、わたしの化学療法(50クール)も終わりが見えてきたし。
動けるな、と。

そして、1年前、この 『Over Cancer Together 【がんを共にのりこえよう】 』 スピーキングセミナーに参加しました。

会場には、希少がんジスト、白血病、頭頸部がん、多発性骨髄腫などあらゆる種類のがん患者さん30人が集まってきた。
それも全国から、笑顔を持って。

隣に座った患者さんと話したら、
「大きな手術も、つらい抗がん剤治療も経験してきたよ」と。

あ❗️気持ちが通じ合えるってこういうことなんだ❗️
仲間がいたんだ❗️
嬉しくなりました。
「同病相あわれむ」という悲しいことばが、一瞬にして超ポジティブなイメージに変わった


聞いてみたらみんな「患者会」に入って活動している、と。

「しょっちゅうお葬式の連絡が来るんでしょ❓」恐る恐る聞いたら、
「なんですか、それ❓」
ゲラゲラ笑われた。

あれ❓違うの❓
後半につづく)

【NPO法人キャンサーネットジャパン】 https://www.cancernet.jp/
【Over Cancer Together~がんを共にのりこえよう】 http://www.octjapan.jp/

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