2020-05-31
テーマ:わたしのがん治療


告知から1か月後に化学療法が始まる。
「速いな」 瞬間的に、そう思いました。

でも、Webで情報を調べまくり、不安にさいなまれるうちに、
治療が始まるまで1か月の間、
この、何もしない1か月の間に、
がん細胞がどんどん増殖していくイメージが付きまとい始めた。

本当に1か月もの間、何もしないで、放置していいのか?

左胸のがんがどんどん大きくなってきた!(気がする)
リンパにあるがんが身体中を駆け巡っている!(気がする)


そこで、前回④で告白した 奇跡の抗がん剤 「 超高濃度ビタミンC点滴 」 を選んだわけです。
ビタミンの先生、すごく優しいし、何でも話せる。
助かった、助かった。

先生は、「 がんは糖をエサにするんです。あなたもPET-CTの画像を見たでしょう? 」
そう、PET-CTは、がん細胞が正常な細胞に比べて8倍近いブドウ糖を取り込む、という特徴を生かした検査。
手術の前に、光るブドウ糖を注射してがん細胞を見付けるもの。

これは私の画像。「 脳 」 と 「 胸のがん 」 と 「 ぼうこう 」 が光っている。

脳の栄養は糖、だからピカリ。
胸のがんのエサも糖、だからピカリ。
ぼうこうには、検査用の糖が排出されるために集まってきているからピカリ。

これを見れば、

• がん=糖を食べる

こんなにわかりやすい説明はないよね。
だから糖を制限しないといけない。

糖が入っている食べ物は、

 • ごはん、うどん、そば、パン。
 • それにイモ類、果物。

あと、ビタミンの先生から4つ足の動物は食べない方がいい、と言われた。
だから2つ足の鶏肉だけはOK。
そして乳製品も女性ホルモンが過剰になるから、ホルモン依存がんの私には危険。食べちゃダメ。

ほんとうに全部食べませんでした。
だって、これ、がん細胞のエサになるんだもんね。

それと、ビタミン点滴の前の日からは絶食する。
がん細胞を飢えさせて、飢餓状態にすれば、
ビタミンCを点滴したとたんに、それをエサ(糖)と間違えてガツガツ食い始める。

ビタミンの先生が教えてくれた仕組みはこうです。
ビタミンCとブドウ糖の化学式はほぼ同じ。
だから、がん細胞はエサと間違えてビタミンCを食べて酸素不足になり ⇒ 悶絶死する。
この 「 飢えたがん細胞が苦しんで死ぬ 」 イメージを思い浮かべながら、自分の飢えを我慢した(涙)

自分が飢えている=がんも飢えている
だから我慢しないといけない。


さて、このように ヒトは恐怖にさらされ続けると冷静さを欠き、判断をあやまるわけです(笑。いや笑いごとじゃない)


皆さまもご承知のとおり、【脳のエネルギー源はブドウ糖】です。

浜松医科大学名誉教授の高田明和医師は、「脳の栄養失調に要注意」と警鐘を鳴らしておられる。

  1. 脳は、体のほかの部分と違って、エネルギー源としてブドウ糖しか利用できない。
  2. しかも脳にはブドウ糖を蓄えておく仕組みがないので、常に一定のブドウ糖が脳に供給される必要がある
  3. 粗食ブームなど行き過ぎると脳の栄養失調をもたらす可能性がある

脳の栄養失調でダメージを受けるのは、「 前頭連合野 」
ここを損傷すると、

• 聞いたり読んだ話は理解できるが、発話ができなくなる
• 作業記憶の障害を引き起こす

ことばが出なくなり、とっさの判断ができなくなるんですね。

まさしく!私もこうなりました。

こんな具合でした↓
大学病院での抗がん治療(標準治療)は、

  • 6/2からは化学療法FECを3週間に一度 点滴して、それを5クール。 これと並行して、超高濃度ビタミンC50gの点滴は、週に1回から2回⇒3回まで増やしていきました。
  • 8/21からは、強烈なタキソテール ( ドセタキセル )と分子標的薬のハーセプチンの点滴を5クール。

すると8月の半ばからだんだん言葉が出しづらくなってきて、そのうち持っているものをガシャンと落とすようになった。
体重は10キロ減ってガリガリ(17%減)


国立がん研究センターの消火器外科医 吉川貴己医師は、
「体重が15%以上減少すると、ステージ2以上で必要となる抗がん剤治療の継続が困難となり、予後が悪化します。」
とおっしゃっている。
当てはまっていますね、わたし。

ビタミンの先生は、点滴が終わったあと、わたしが帰って行くうしろ姿が危なくなってきた、と診察後に見送ってくれるようになっていました。

身体がしびれて、力が入らなくなったので、
8/29に緊急で大学病院へ。
主治医に「 体がおかしくなりました。ろれつも回らない」 と言ったら、
「え!それはいけない。治療をいったんストップしましょう」 と。


ビタミンの先生は、「ストップして良かったですね。もう限界だったんですよ」と言って、
わたしが通院するのが大変だろう、と飲むタイプの超高濃度ビタミンCのスプレーを出してきた。

「 これは点滴と同様の効果があります 」とおっしゃった。1本9,000円。
「 あ、良かった!それをください!」


これを友人に話したら、「それなら初めからそれを飲んでたら良かったんじゃないの?」と。
あれれ?そっか。。。
痛い思いをして、高額の支払いをしてきてバカみたい。点滴は1回25,000円。。

これがきっかけとなり、わたしは高濃度ビタミンCの治療を止めたのでした。

化学療法のFEC(真っ赤なエピルビシン)と、高濃度ビタミンC点滴と、飲む高濃度ビタミンCスプレー(笑)

その後も、体がジーンとしびれ、頭にモヤがかかったようなボンヤリ状態が続いたので、
これで脳のリハビリを始めました。

子ども向けのアプリ。バスの停留所が来たら、ボタンを押す。
なんとここからやり始めたんです(笑、いや笑いごとじゃない)

あ、ちなみに大学病院の主治医にビタミンCの話を打ち明けたのは、この時から5年後の年末のこと。
「 私も疲れが取れると思い、ビタCを打ったことがありますが、体調が悪くなりました。あれはダメですね 」と。
先生も打ったことあったんだ。。

早く話せばよかった。。とほほほ。

(おわり)

【追記:重要】 2019.12.21に衝撃のエビデンスがfacebookに掲載されていました。
このテスト、私とマッチしているのは、「腋窩リンパ節転移陽性」「化学療法前と化学療法中→FEC」「ビタミンC服用」
私は服用じゃなくて「超高濃度点滴」だし。再発の原因はこれだったのかもしれない。。
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「乳がん化学療法前後に抗酸化物質 (ビタミンA・ビタミンC・ビタミンE・カロテノイド・コエンザイム Q10)、ビタミンB12、鉄剤をサプリメントとして内服していると、再発・死亡リスクが増加 (文献2019-261)。」
“Dietary Supplement Use During Chemotherapy and Survival Outcomes of Patients With Breast Cancer Enrolled in a Cooperative Group Clinical Trial (SWOG S0221).”
https://ascopubs.org/doi/abs/10.1200/JCO.19.01203?af=R&;
DOI: 10.1200/JCO.19.01203 Journal of Clinical Oncology

SWOG S0221 は、腋窩リンパ節転移陽性あるいは腋窩リンパ節転移陰性高リスク乳がんを対象に、doxorubicin、cyclophosphamide、paclitaxel の投与スケジュール (weekly vs biweekly) を比較する無作為比較試験。本試験では化学療法中のサプリメント使用状況を聴取しており、治療開始前と無作為化から6ヶ月後時点で質問に回答のあった1,134例を対象に、サプリメントが生存成績におよぼす影響を前向きに調査した。検討したサプリメントは、抗酸化物質であるビタミンA・ビタミンC・ビタミンE・カロテノイド・コエンザイム Q10、非抗酸化物質であるマルチビタミン・ビタミンD・ビタミンB6・ビタミンB12・鉄剤・葉酸・カルシウム・オメガ3脂肪酸・グルコサミン・メラトニン・アシドフィルス。
●いずれかの抗酸化サプリメントを、化学療法前と化学療法中に内服した場合の再発ハザード比は1.41 (95% CI 0.98 to 2.04; P = 0.06) で、再発リスクが増える傾向だった。全死亡ハザード比は1.40 (95% CI 0.90 to 2.18; P = 0.14) で差はなかった。
●ビタミンB12を化学療法前と化学療法中に内服した場合の再発ハザード比は1.83 (95% CI 1.15 to 2.92; P < 0.01)、全死亡ハザード比は2.04 (95% CI 1.22 to 3.40; P < 0.01) であり、再発および全死亡リスクが増加した。
●鉄剤を化学療法前と化学療法中に内服した場合の再発ハザード比は1.91 (95% CI 0.98 to 3.70; P = 0.06) 、全死亡ハザード比は1.90 (95% CI 0.90 to 4.02) で、再発・死亡リスクが増える傾向だった。鉄剤を化学療法中のみ内服した場合の再発ハザード比は1.79 (95% CI 1.20 to 2.67; P < 0.01)、全死亡ハザード比は1.71 (95% CI 1.06 to 2.76) で、再発・死亡リスクが増加した。
(出典先:「岸和田市乳腺外科専門医のページ」 https://www.facebook.com/kishiwada.bc/)

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