2020-05-27
テーマ:わたしのがん治療

このコロナショックの間も、初めてがんになったご本人や、ご家族ががんになった方から相談があります。

何がおきるのか不安。
乗り切れるのか不安。
とにかく不安。


心のことです。


今では、ある程度、適切な話をして差し上げられるようになりましたが、
わたしも当初は心がさまよい続けました。

おかげでトンデモ治療を試して、脳障害までおこしてしまった。
ははは(涙)


なぜかというと、抗がん治療は 「悪」 「毒」 だと思い込んで、怖くて心が逃げ出したから。
冷静さを欠いていたんですね。

なぜなら、どんどん書いて強くなる「記録のチカラ」をまだ知らなかったから。

今、はっきりそう言えます。

わたしの場合はこうでした。

6年前、初めて乳がんになった時。
4/24に告知、1か月後の6/2に化学療法がスタートしました。
はやいはやい。

告知の時にはギューッと身体にチカラを入れて現実を受け入れ、
診察室を出てすぐにクライアント2社に会議をキャンセルする電話を入れました。
80代の両親に伝えるのは、よく考えてから、と後回しにしました。


わたしの乳がんは1.8㎝で比較的初期でしたが、PET-CTで見たらすでにリンパ節8個に転移があり「浸潤性がん」=周りに拡がって転移していくタイプのがんでした。
エサもパクパクたくさん食べる、HER2+のトリプルポジティブ。
ステージはⅡA。

大学病院の先生は、
「手術よりも先に抗がん剤を点滴して、ある程度がんを小さくして広がりを抑えてから手術をします」とおっしゃった。

そして「治療は通院で、外来でできます。お仕事も今までどおりに続けられますよ」と。

なんだ、そんなにきつくないんだ、とまずは安堵して、
あれれ?すぐに手術するんじゃないんだ、と面食らいました。

だって、がんは素早く切り取らなきゃどんどん増殖すると思い込んでいたから。
不安だ。


抗がん剤の説明は看護師さんにササっと受けて、あとで読むように、と小冊子を受け取った。

この時は、
・髪の毛が抜けるからかつらを買う。
・白血球が少なくなってバイキンに感染しやすくなる。マスクをする。
とポイントだけが頭に入った。


あとは、なにがなんだかわからん。


この小冊子には、毎日の体調をマークするページが付いていて、
これで管理すればいいんだな、と思いました。
当時はまだ「どんどん書き出す」ノートをつけるなんて考えてもいなくて。

ここには吐き気、痛み、しびれっていう欄があるけど、
やっぱりきついんじゃないかしら?
何か自分でできることはないかしら?


直後からWebで情報を調べまくった。
Amazonでクチコミのいいがんの関連本を買いまくり、読みまくりました。

「抗がん剤で殺される」「抗がん剤は効かない」「がん放置療法のすすめ」は即購入。
おかげでどんどん不安になってきた(笑)⇒ここ要注意です。


そして、調べまくった結果「超高濃度ビタミンC点滴」を選択しました。

ビタミンC はいつも飲んでるし、たくさん摂っても排出されるから安全。
おまけに「がんが消滅する」って!最高じゃない!って。

この「超高濃度ビタミンC点滴」は保険がきかない自由診療のクリニックが扱っていて、
先生がとてもとても優しい方だった。

「この点滴は副作用がないし、自己免疫力が高まります」
「がんと戦うチカラが付きます」
「抗がん剤と併用すればひどい副作用が緩和されます」
と、笑顔で力強く話してくれた。


それに、わたしの不安な気持ち、混乱する気持ちをよくわかって下さった。
「あ、ここに救ってくれる先生がいた!」と嬉しくなっちゃった。

大学病院では初診から治療開始までに、主治医となるお医者さんと会ったのはたったの3回。
優しい印象の先生というだけでよく知らない人、信頼関係も築けていない。
よく知らないから、抗がん剤に対する不安をぶつけることも、質問することもできなかった。

でも大丈夫。不安はすべてビタミンの先生に話せばいいんだし。

実は、このことを地元のかかりつけ医に相談しました。
「抗がん治療中に大量のビタミンCを点滴で入れるのはよくないよ。健康体ならいいけど。主治医に聞いてごらん」
OKはもらえなかった。

もし主治医に聞いて「ダメ」と言われたらイヤだから、やろう!
だって、ビタミンの先生は信じられるもんね!


そして化学療法の開始前に先がけて、
レモン5,200個分のビタミンCの点滴(25g)を始めました。
1本1時間で、25,000円。

これが痛いのなんのって。
冷たいビタミン液を点滴するから血管痛がひどいひどい。

そしてその8日後、6/2に大学病院で化学療法 【FEC】 がスタート。
並行して高濃度ビタミンC点滴(50g)を1週間に1度、打ち続けた。
そしてそして、その2か月後、脳障害を引き起こしてドクターストップがかかるのでした。

(つづく)

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